グイン・ハンセン・ピゴット/Gwyn Hanssen Pigott


「静物」1992(オーストラリア) 滋賀県立陶芸の森陶芸館蔵

「ロバート・ヒューズはモランディについて著書『批判でなければ何でもない』の中で次のように述べている。“控えめに言っても、強調して言っても、要するにモランディの作品は私たちの目を止めてしまい、見逃すことを許さない。何かじっと注意を引きつける重みをもっているのだ。日本の審美主義者が‘わび’について語るとき、きっと何か同じようなことを示唆しているのだと思う。日常的であたりまえなものがそれ自身の本質的な意味をもつ。モランディの全人生はその本質を求める長い旅であった。” 私はモランディから強い影響を受けている。もちろん、その他ルーシー・リー、ハンス・コーパー、また、ピエロ・デラ・フランチェスカ、ファン・グリス、ベン・ニコルソンからも影響を受けた。しかしこの人たちよりも、神秘そのものに啓示を受けた。それは皮膚の下に流れる静寂な優しさをもつものであった。幸いなことに、美は理解されることがない。ただ求められ、その時々に感じられるだけなのだ。ブランクーシの《空間の鳥》や朝鮮の素朴なご飯茶碗、おそらくはビーカーにさえも美を感じることができるのだと私は確信している。」

グイン・ハンセン・ピゴット
『現代イギリス陶芸―新たなる地平』展図録より

<略歴>
1935年   ビクトリア州バララットに生まれる。
1954年   メルボルン大学 芸術の学士をとる。
1993年   「現代イギリス陶芸」展 オックスフオード近代美術館他 滋賀県立陶芸の森陶芸館へ巡回
1996年   「グイン・ハンセン・ピゴット―20年の概観」
        ブリスベン・クイーンズランド・アート・ギャラリー(オーストラリア)
1999年   「現代オーストラリアの工芸」展 北海道立近代美術館他
2000年   「カラー&ファイヤー」展 ロサンゼルス現代美術館(アメリカ)
2002年   「陶芸のモダニズム―ハンス・コパー、ルーシー・リーと彼らの遺産」
        トロント・ガーデナー陶芸美術館(カナダ)
2005年   「グイン・ハンセン・ピゴット―1955-2005」展
        メルボルン・ナショナル・ビクトリア・ギャラリー(オーストラリア)
2009年   「グイン・ハンセン・ピゴット―パレード、トレイル、エコー&ボール」
        国立オーストラリア大学アヌー・ドリル・ホール・ギャラリー(オーストラリア)